FAGA(女性男性型脱毛症)とは?

FAGAは別名「女性男性型脱毛症」と呼ばれる、女性の脱毛症状の1つです。

生活や食事の変化などで、男性、女性とも薄毛で悩む人口は年々増加傾向にあります。

女性だけでも薄毛で悩んでいる人は300~600万人いるとされますが、薄毛にも種類があるため、その区別の方法などに関してあいまいな情報が多いのが現状です。

そこでここからはFAGA(女性男性型脱毛症)について、概要から原因、症状、治療法について解説していきます。

FAGA(女性男性型脱毛症)について

FAGAは、女性が発症するAGA(男性型脱毛症)です。

まずAGAについては、男性が発症する進行性の脱毛症を指します。FAGAはこのAGAの女性版ということです。

発症は主に40~50代に多くなっている一方、20代でも起こることはあります。

進行性であるFAGAはその進行レベルをルードヴィヒ分類という分類法で判断することが可能です。

これらの分類は治療を行うときの目安になります。

ルートヴィヒ分類の分類型

  • Ⅰ型---正面から頭頂部が薄くなっている
  • Ⅱ型---Ⅰ型から更に進行して範囲が拡大している
  • Ⅲ型---脱毛範囲が更に後退し、AGAに似た症状になる
  • Ⅳ型---毛包の破壊で毛髪が生えてこなくなる状態で、瘢痕性脱毛症とも呼ばれる
  • Ⅴ型---ホルモンバランスや薬剤を原因に脱毛した状態

こうした研究の成果から、AGAやFAGAは症状の改善が期待できる脱毛症となっています。

FAGAとFPHLの違い

日本皮膚科学会が2017年に発表した男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインでは、FPHLという女性の脱毛症が新たに決められました。

FPHLは女性型脱毛症(female pattern hair loss)の略で、女性が発症する男性型脱毛症とは別に、女性型の脱毛症として定義されています。

FPHLとFAGAの主な違いは以下の通りです。

FAGA ホルモンバランスの乱れによって男性ホルモンの量が増えることで起こる男性型の脱毛症
FPHL さまざまな症状が起こる女性型脱毛症の総称

FAGAの場合は男性ホルモンによる脱毛のため、側頭部は薄くならないのが特徴です。

対してFPHLは側頭部も薄くなるといったように、従来混同されていた女性の脱毛症の違いをよりはっきりさせています。

FAGA(女性男性型脱毛症)の原因

FAGAの原因

FAGAの原因は主に以下のようなものです。

ホルモンバランスの乱れ 年齢やストレスで女性ホルモンの分泌や働きが乱れ、男性ホルモンの影響が強くなる
栄養不足 ダイエットや偏食による栄養不足で、髪の毛に必要な栄養が届かなくなる
生活習慣の乱れ 睡眠不足、ストレス、血行不良で自律神経が乱れ、女性ホルモンの濃度が低下する
遺伝 父親や父方の祖父が脱毛症の場合遺伝するとされる

栄養不足は生活習慣の乱れは他の脱毛症でも原因に挙げられますが、ホルモンバランスの乱れによって、男性ホルモンが活発になるというのはFAGAならではの原因です。

男性ホルモンはもともと女性の身体にもあるものです。

普段はそれほど影響を与えていませんが、40代以降は更年期などで女性ホルモンの減少が大きくなると男性ホルモンが活動しやすくなります。

FAGA(女性男性型脱毛症)の症状

FAGAの症状

FAGAは脱毛症だといっても、ただ抜け毛が増える、髪が薄くなるというようなシンプルなものではありません。

抜け毛が増えたり、髪が薄くなったりする前にFAGAの兆候とも言える初期症状や、髪質の変化なども見られるのが通常です。

以下ではFAGAを発症したときに見られる症状について、詳しく説明していきます。

症状の始まり

FAGAを発症したばかりの初期段階のうちは、目立った症状がないので発症していることに気づきにくいです。

しかし目立った症状はなくても、小さい変化が起きていることがあります。

・以前より抜け毛が増えている
・髪が細くなり、分け目が気になる
・髪全体のボリュームが少し減った

例えば成人男性に多いAGA(男性型脱毛症)は、FAGAと同じく男性ホルモンが原因で起こる脱毛症です。

体内で分泌されている男性ホルモンの一部が「DHT(ジヒドロテストステロン)」という物質に変化し、DHTが髪の成長を邪魔することでAGAが発症します。

女性の場合は髪を成長させる働きがある女性ホルモンが分泌されているため、DHTが作られたとしても影響を受けにくく、薄毛や抜け毛になりにくいです。

しかし、閉経や生活習慣の乱れなどが引き金になって女性ホルモンの分泌が減ると、それだけDHTの影響を受けやすくなり、FAGAを発症します。

そのためFAGAは年齢と共に発症する割合が多くなり、特に40代から発症するケースが多く見られます。

髪質の変化

FAGAを発症したときの症状として、抜け毛が増えてくるのと同時に髪質の変化が現れることもあります。このときに起こる髪質の変化を、「軟毛化」と呼びます。

細く弱々しい髪が増えることで、髪全体のボリュームが減ったように見えてしまうのです。

なぜこのような髪質の変化が起こるのか、それには「ヘアサイクル」というものが関係しています。

ヘアサイクルとは、1本1本の髪の毛が生えてから抜け落ち、また新しく生えてくるのを繰り返すサイクルのことを表します。

健康な髪は約2~6年かけて太く長く成長していき、約2週間で毛根が退化をしてから、約3~4ヶ月の期間をかけて抜け落ちます。

一連の流れを成長期・退行期・休止期と呼び、こうしたヘアサイクルを繰り返しながら髪は伸びたり、生え変わったりを繰り返しているのです。

しかしFAGAを発症すると、このヘアサイクルに乱れが生じます。

FAGAの原因物質のDHTはヘアサイクルを狂わせ、通常は約2~6年あるはずの成長期を約数ヶ月~1年ほどと大幅に短縮させてしまうのです。

つまり髪が成長できる期間が大幅に短くなることで、髪の軟毛化が起きてしまいます。

症状の進行

FAGAで注意したいのが、進行性の脱毛症であるという点です。

上で説明したようにFAGAは初期症状こそ小さな変化であるものの、脱毛症は徐々に進行していき、頭皮が透けて見えるようになります。

例えば風邪をひいたとき、ひきはじめに適切なケアをすることで悪化を防ぎ、早めに治りやすくなります。FAGAも同じように、早期治療を行うことでその後の治りも良くなります。

しかし初期症状では目立った症状がなく、自分自身では気が付かない場合も多いです。

こうしたFAGAの進行パターンを示す、「ルード・ヴィヒ分類」というものがあります。

ルード・ヴィヒ分類とはFAGAの症状を進行度合いに応じて段階的に分けたものになり、1型→2型→3型と進行していきます。

1型 頭頂部を中心に、全体的に薄くなった状態
2型 1型よりも、脱毛の範囲が広がった状態
3型 生え際から頭頂部にかけて脱毛の範囲が後退し態た状

頭皮の老化が及ぼす影響

抜け毛が多い、髪のボリュームが減ったなどの症状が気になるときは、頭皮の老化に注意しなくてはなりません。

頭皮の老化により髪がうまく成長できなくなり、脱毛につながるケースがあります。

なぜなら血行不良や頭皮のコリなどが起きて頭皮環境が悪くなってしまい、毛根に栄養が届かなくなることで髪の成長に支障がでてしまうのです。

さらに頭皮の老化は、顔の老化にもつながる恐れがあります。

日頃美容ケアをするとき、顔のお手入れはしても頭皮のお手入れをする方は少ないのではないでしょうか。

しかし頭皮と顔は1枚の皮膚でつながっているものであり、両者の間には密接な関わりがあります。

頭皮は老化すると弾力を失い、たるみやすくなります。

そして頭皮がたるむと、引き上げる力が弱まることで顔の肌も一緒にたるんでしまい、口角が下がったりほうれい線が目立つようになってしまいます。

一説では顔がたるむことにより、見た目が10歳以上老けて見えるようになると言われます。髪や顔の肌の老化防止には、頭皮ケアが重要です。

FAGA(女性男性型脱毛症)の症状が見られたらどうすればいい?

ここまで、FAGAを発症した場合に現れる症状について解説してきました。

それではもしも自分に前述したようなFAGAの症状が見られた場合、どうすればいいのでしょうか。

実際にFAGAの症状が現れた際にとるべき、適切な対応について説明していきます。

クリニックに相談

薄毛や抜け毛が気になるとき、最も簡単にできる対処法は育毛剤の使用です。

薬局やインターネットの通販サイトをのぞいてみると、女性用に様々な育毛剤が販売されています。しかし確実性を求める場合は、育毛剤の使用はおすすめできません。

まず育毛剤は今ある髪に栄養を与えたり、頭皮環境を良くすることで抜け毛を防止する効果は期待できます。

ですが育毛剤は「医薬品」ではなく「医薬部外品」というジャンルの商品であり、その効果が保証されている訳ではありません。

また脱毛症の種類も様々であり、自分で良いと思って選んだ育毛剤が、自分の症状には全く効かないものだったという可能性もあります。

無料カウンセリング

FAGAの症状が現れて、確実に治療をしたい場合は薄毛治療を行うクリニックに相談することがおすすめです。

しかしいきなりクリニックに行くのがいいと言われても、すぐに治療を始めることには抵抗を感じる女性も多いのではないでしょうか。

そこで便利なのが、薄毛治療クリニックで行われている「無料カウンセリング」です。

薄毛治療はお金がかかりそうだけど、実際にはどれくらいの治療費になるのか。無理やり勧誘されたりしないのか、医師やスタッフの人柄は…など気になることは山ほどあります。

一部の薄毛治療クリニックでは初診料や相談料がかからず、無料で医師の診察や頭皮チェックを受け、その上で具体的にどのような治療を行い、どれくらいの治療費がかかるのかまで聞くことができます。

もちろん無理な勧誘はありませんし、説明された治療内容や費用を聞いて即決ができなければ、その場で帰宅することも可能です。

治療薬や施術で改善

FAGAを改善するためにクリニックに行った場合、実際にとられる治療方法は大きく分けて次の2種類です。

・治療薬の処方
・クリニックで行う施術

まず薄毛治療において主流となるのが、治療薬を用いた治療です。

かつて薄毛治療薬のほとんどは男性に向けたものばかりでしたが、近年では女性のために開発された薄毛治療薬の数も増えてきています。

それに加えて新しく行われるようになったのが、クリニックに通院ながら受ける「育毛メソセラピー」という施術です。

育毛メソセラピーとは注射器などを用いて薄毛や抜け毛の改善に有効な成分を頭皮に注入する薄毛治療で、男女問わず受けられるというメリットがあります。

一般的に育毛メソセラピーは治療薬の効果をサポートする治療として位置づけられており、薄毛治療のメインはやはり治療薬の服用です。

女性用の薄毛治療薬として広く用いられているのが、「パントガール」というお薬です。

ドイツで開発された女性の薄毛治療薬になり、ビタミンやアミノ酸など女性の髪を育てるために必要な栄養素が主成分となっています。

臨床試験では被験者の女性の約9割が「抜け毛が減った」などの効果を実感しているなど、優れた有効性が確認されている薄毛治療薬です。

その他にもパントガールの進化版とも呼ばれる治療薬「ルグゼバイブ」や、女性の髪に必要な栄養サプリなどもよく薄毛治療に用いられています。

効率的に治療を進めていくには、それぞれの治療薬の特徴を知ることが大切です。

FAGA(女性男性型脱毛症)についてまとめ

ここまで、FAGAを発症したときに見られる症状や、もしもFAGAの症状が現れた場合にどうすればいいのかを解説してきました。

まずFAGAは抜け毛が増えたり髪のボリュームが減ったりする脱毛症ですが、初期段階のうちはあまり目立った変化は起こりません。

FAGAの初期症状として抜け毛の増加や髪が細くなるなどの変化はありますが、自分では確認しにくい頭頂部に症状が現れることが多く、初期のうちに気づく方は少ないです。

しかしFAGAは進行性の脱毛症であり、徐々に広がっていきます。

悪化すると頭皮が透けて見えるほど薄毛が進行してしまうので、FAGAは早期治療が重要です。

FAGAの症状が現れた場合、確実な治療法と言えるのは女性の薄毛治療を行うクリニックを受診することです。

そうしたクリニックでは各種治療薬の処方や育毛メソセラピーなどの治療を中心に行っており、1人1人の症状や希望に合った方法でFAGAの治療が進められます。

記事一覧