プロペシアとノコギリヤシの効果は一緒?併用は危険?

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すでに薄毛治療を開始している男性なら、「プロペシア」も「ノコギリヤシ」もどちらも聞いたことのある名前だと思います。

まず結論をお伝えしますが、この2つを併用してはいけません

AGAの治療薬は、複数の薬を併用することで相乗効果を得ることができるものがあります。
そのため、AGA治療薬である「プロペシア」と、薄毛治療に効果のあるサプリメント「ノコギリヤシ」は、併用できると思われがちです。
しかし、「プロペシア」と「ノコギリヤシ」を併用することは効果が重複することとなり、結果として副作用が強く表れ、結果として体に不調として表れる可能性があります。

そこで気になるのが、併用してはいけない理由です。
くわしく解説します。

目次

  1. プロペシアとノコギリヤシの効果は似ている?
  2. プロペシアとノコギリヤシは併用しない方がいい?
  3. プロペシアと併用して効果が高まるサプリは?
  4. プロペシアとミノキシジルの併用は効果的?
  5. プロペシアの効果を高めたい場合は?

プロペシアとノコギリヤシの効果は似ている?

「プロペシア」も「ノコギリヤシ」も、どちらも「5αリダクターゼ」という酵素を抑制する効果のある成分です。

「5αリダクターゼ」とは、人体に存在する還元酵素の1つです。
男性ホルモンの「テストステロン」を、なんと薄毛の原因となる「DHT(ジヒドロテストステロン)」という活性型男性ホルモンに変換してしまう役割を持ちます。
男性ホルモンを薄毛の原因物質に変換するとは、なんと恐ろしい酵素なのでしょう。
この5αリダクターゼには、Ⅰ型とⅡ型があります。

  • Ⅰ型の5αリダクターゼ:

    ほとんどの体毛の皮脂腺に存在する。
    皮脂分泌が多く肌質が油っぽい人は、Ⅰ型の5αリダクターゼが高活性であると考えられている。

  • Ⅱ型の5αリダクターゼ:

    頭髪、ヒゲ、腋毛、すね毛などの毛乳頭細胞に多く存在する。
    ヒゲや体毛が濃い、前頭部や頭頂部の薄毛症状が進行している人は、Ⅱ型5αリダクターゼが強く影響していると考えられている。

プロペシアは、主にⅡ型の5αリダクターゼを抑制する働きをし、ノコギリヤシはⅠ型とⅡ型の両方を抑制する働きをします。

プロペシアとノコギリヤシの効果を比較

  • ノコギリヤシとは
    ノコギリヤシとは、アメリカ南東部原産の低木のヤシです。歴史的に、ノコギリヤシは男性や女性の生殖障害、さまざまな疾患に起因する咳などの症状に使用されていました。 現在では、ノコギリヤシは前立腺肥大(別名、良性前立腺過形成[benign prostatic hyperplasia:BPH])に関連する排尿症状、慢性骨盤痛、片頭痛、脱毛などさまざまな症状・疾患に対するサプリメントとして良いとされています。
  • フィナステリド
    フィナステリド(Finasteride)は、アメリカメルク社が開発した抗アンドロゲン薬。2型5-α還元酵素を阻害して、男性ホルモンテストステロンがDHT(ジヒドロテストステロン)に転換されるのを抑制する。高用量(5mg/day)で前立腺肥大症・前立腺癌に対して抑制的に作用する。Proscar等の商品名で海外で販売されているが[1]、日本では前立腺の治療薬としては未承認。低用量(0.2mgまたは1mg/day)で、男性型脱毛症(AGA)に対して脱毛抑制効果を認め、プロペシア(Propecia)の商品名で多くの国で発売されている。

ノコギリヤシはもともと古くから薄毛治療や生殖機能の向上を目的として民間薬として使われてきました。
現代では、この効果を期待して、サプリメントなどの健康食品などに含まれることが多くなったのです。

プロペシアはもともとこのノコギリヤシの薬効を研究して作られた薬といわれています。
そのため、プロペシアとノコギリヤシはほとんど同じ働きをしますが、この2つのAGAに対する効果を調べた臨床研究においては、発毛が見られた患者の割合がノコギリヤシで38%、プロペシアの有効成分「フィナステリド」で68%という結果が確認されています。

このことから、AGAに対してより効果が高いのは、ノコギリヤシよりもフィナステリドを有効成分とするプロペシアだということになります。

効果を求める場合はプロペシア

プロペシアは、薄毛に対して効果があると認められた医薬品です。

AGAの改善率はプロペシアの方が高いことから、薄毛治療に対してより高い効果を得たい場合は、ノコギリヤシよりもプロペシアを選ぶことをおすすめします。
ただし、プロペシアは医薬品のため、発症する率は高くないものの、副作用があります。
詳しい副作用については、後述します。

プロペシアの効果を詳しく確認する

副作用のリスクを抑えたい場合はノコギリヤシ

逆に、副作用への不安や体調との関係で「高い効果を望めないとしても副作用を抑えたい」という場合もあると思います。
その場合は、ノコギリヤシを選ぶことをおすすめします。

プロペシアほどの高い効果は表れなくても、古くから薄毛治療に効果があると認められて使われている成分です。

ノコギリヤシについて、一般的な副作用や健康被害の報告はありませんが、まれに胃の不調やアレルギー症状、過敏症が現れることがあるそうです。

プロペシアとノコギリヤシは併用しない方がいい?

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プロペシアとノコギリヤシの併用については賛否両論ですが、筆者は併用しない方がいいと考えます。
その理由について、説明していきます。

効果が重複している

プロペシアはもともと、ノコギリヤシの薬効を研究してできた医薬品だということは、お伝えした通りです。
そのため、プロペシアとノコギリヤシは、同じ効果を持ちます。

AGAの治療の際には、ミノキシジルとプロペシアのように、相互作用を期待して2つ以上の薬を併用することがしばしばあります。
ただし、それは2つの薬の作用の仕組みが全く違う場合に有効な手段なのです。

プロペシアとノコギリヤシは同じ効果を持つため、2つ同時に飲めば効果が強く現れるというものではありません。

効果が重複することで副作用リスクが上がる?

現在、具体的な報告は挙がっていませんが、どちらも男性ホルモンに作用する成分です。
そのため、プロペシアとノコギリヤシを併用することは、副作用のリスクを高める可能性があります。

例えば、お医者さんから処方される薬には、摂取する錠数などに制限がありますよね?
プロペシアとノコギリヤシの成分は同じ作用をします。

そのため、この2つを同時に摂取することは、同じ薬の量を増やす行為につながるともいえるのです。
その結果、薬を過剰摂取した時と同じように、副作用を強く表すリスクが高まるといえます。

プロペシアの主な副作用

医薬品であるプロペシアには副作用があります。
主な副作用には、以下のようなものが挙げられています。

  • 性欲減退(1.1%)
  • 勃起機能不全(0.7%)
  • 肝機能障害(0.2%)

副作用が表れる割合はとても低いですが、このような症状が現れることがあるということは、覚えておいた方がよいでしょう。

プロペシアの副作用を詳しく確認する

プロペシアと併用して効果が高まるサプリは?

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ノコギリヤシがダメならそれ以外に、プロペシアと併用して効果が高まるサプリメントはあるのでしょうか?

ここでは、相乗効果が期待できるサプリメントの栄養成分について紹介していきます。

亜鉛

亜鉛は、健康維持のために必要な栄養素だということは、よく耳にしますが、毛髪にとっても大事な栄養素の1つです。

とくに亜鉛は、髪の毛の主成分である「ケラチン」を生成する際に重要な役割を果たします。
ということは、食事などでたんぱく質を補っていても、亜鉛が不足すると新しい髪の毛が生えてこないということになります。

また、薄毛の原因となる5αリダクターゼを抑制する働きも持っています。
現代人は亜鉛が不足しがちだといわれていますので、積極的に摂りたい栄養素の1つです。

ビタミンB群

ビタミンB群は、毛髪にとって大事な栄養素の1つです。
なぜなら、過剰な皮脂の分泌を抑える働きをするので、薄毛や抜け毛の原因となる毛穴の詰まりを防ぐからです。
さらに、髪の毛の細胞分裂を促進させたり、髪の成長に必要な細胞を活性化させたりする働きもあります。

その他にも、体の疲れを取ったり、免疫力の低下を落ち着かせたりするなど、体の疲労回復に効果のある栄養素としても知られています。

L-アルギニン

アルギニンは、成長ホルモンの分泌を促進します。
筋肉の増強や免疫機能の向上、肉体面だけではなく精神面の強化、男性機能の改善など、体にとってたくさんの効果が期待できる栄養素です。

もちろん、毛髪にとっても重要な働きをします。

アルギニンが促している成長ホルモンには、アンチエイジング効果があります。
そのため、毛髪の再生にも重要な役割を果たしており、毛の成長を司っている毛母細胞の老化を抑える効果が期待できるのです。

リジン

リジンは、体をつくるたんぱく質を構成する「必須アミノ酸」の1つです。
人間の体のたんぱく質中、約2~10%はリジンが構成しています。

リジンは集中力を高め、体の成長に大きく関わります。
また、毛髪の成長にも大きくかかわっており、髪を構成するたんぱく質であるケラチンを作ります。
ケラチンの材料となる「シスチン」と一緒に摂取することで、更に育毛効果が期待できるようになります。

ビタミンC

ビタミンCは、美肌に効果があるということはよく耳にしますが、毛髪にもよい影響を与える栄養素の1つです。

頭皮の毛細血管が弱まると血液の流れが悪くなり、髪の毛を作っている毛根に十分な栄養が行き渡らなくなることがあります。
ビタミンCは、この毛細血管を作るコラーゲンの生成に必要な栄養素なのです。

ビタミンCは、服用するだけではなく、頭皮に直接塗る薄毛治療もあるほど、毛髪にとって欠かせない存在なのです。

プロペシアとミノキシジルの併用は効果的?

プロペシアとミノキシジルを併用することは、AGA治療に効果的です。

プロペシアは5αリダクターゼを抑制してAGAの進行を抑える効果のある薬です。
一方、ミノキシジルの効果は、毛母細胞の活性化と血流促進です。
この2つの成分は、作用の仕組みが異なっているため、相乗効果を期待することができます。

実際に、プロペシアとミノキシジルの併用は、多くのAGAクリニックで行われている定番の薄毛治療法です。

プロペシアとミノキシジルの併用について詳しく確認する

プロペシアの効果を高めたい場合は?

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折角手にしたプロペシアですから、可能な限り効果を高めたいですよね。
そのような場合は、このページで挙げたビタミンやミネラル類のサプリメントを併用することで、効果を高めることが期待できます。

ただし、独自の判断での併用には注意が必要です。

なぜかというと、人の体は個人個人で違うため、どんなものが体に合っているかわからないからです。
そのため、プロペシアと何かを併用して更なる効果を得たいと思ったときは、医師に相談をしながら治療をしていくことがベストな方法といえるでしょう。